私たちえーるには、こうした通級に関するご相談が沢山寄せられています。担任の先生から通級を勧められると、戸惑ってしまうお母さんも少なくありません。
そもそも「通級(通級指導教室)」とは、お子さんが自分の良さを活かしながら、学校生活を少しでも楽しく過ごすためのコツを学ぶ場所です。決して「普通から外れてしまう場所」ではなく、お子さんが自信を取り戻すための心強いサポート環境なのです。
この記事では、文部科学省の指針や実際の仕組み、そしてお母さんがどうしても気になる「通級のデメリット」をどうカバーすればいいのかについて、私たちえーるの視点を交えながらお伝えしていきますね。
「通級(つうきゅう)」って、いったいどんなところ?

通級って聞いたことがあるけれど、実際いまいちピンと来ない…
このように思われているお母さんも多いですよね。
通級(通級指導教室)とは、普段はいつも通りの通常クラスでみんなと過ごしながら、週に数時間だけ別室に移動し、その子の特性に合わせた指導やサポートを受ける仕組みのことです。
ここで、もう少し詳しくその特徴を見ていきましょう。
1. 通級で行う「自立活動」ってなに?
通級では、文部科学省の学習指導要領にも示されている「自立活動」を大切にしています。簡単に言うと「お子さん自身が、学校生活での困りごとを自分で少しずつ克服したり、自分の良さを活かしながら、心も体も健やかに成長するトレーニング」をする時間です。苦手なことに向き合う力を、無理のないペースで育てることが目的です。

2. どんなお子さんが対象?
通級に通うのは、主に、以下のような特徴や診断を受けたお子さんたちです。
- 学習障害(LD)、自閉症、注意欠陥・多動性障害(ADHD)といった発達障害や、いわゆる「グレーゾーン」のお子さん
- 言語障害、弱視、難聴、肢体不自由など、学校生活の中で特定の困難を抱えているお子さん
「うちの子も当てはまる?」と不安に思うかもしれませんが、一人ひとりの様子に合わせて丁寧に判断されるものなので安心してくださいね。
3. 「特別支援学級」とは何が違うの?
よく混同されがちですが、「特別支援学級」と「通級」は大きな違いがあります。
特別支援学級
少人数の専用クラスに「在籍」し、ほとんどの授業をそのクラスで受けます(対象は比較的、手厚い支援が必要なお子さんです)。
通級(通級指導教室)
在籍はあくまで「通常のクラス」のままです。普段の授業はみんなと一緒に受け、授業の一部(週に1〜数時間程度)だけ別室に移動し、サポートを受けます。
「普段はみんなと同じクラスで過ごしながら、困る部分をピンポイントでサポートしてもらえる」というのが、通級の特徴です。
【どんなサポートが受けられる?】障害別の支援と大阪・京都の取り組み
文部科学省の指針に基づいて、通級ではお子さん一人ひとりの特性や困りごとに合わせた、きめ細やかな指導が行われています。 具体的にどのようなサポートが受けられるのか、また大阪や京都での取り組みについて見ていきましょう。
障害別の指導例
文部科学省の『障害に応じた通級による指導の手引』では、次のような工夫や指導が行われています。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)のお子さん
気が散りにくい環境づくりを工夫し、やるべきことを細かく分け、一つずつクリアしていく練習、自分の行動をコントロールする力の習得などを行います。
自閉症スペクトラム症のお子さん
個別や小さなグループでのコミュニケーションの練習や、工作などの創作活動を通して、楽しく人との関わり方を学びます。
難聴のお子さん
目で見て分かりやすい視覚的情報の活用や、補聴器をより効果的に使うためのトレーニングなどを行います。
文部科学省HP「障害に応じた通級による指導の手引 解説とQ&A(改訂第3版)」(文部科学省 編著)より
大阪市・京都市の具体的な取り組み
関西の自治体でも、それぞれの地域に合わせた専門的なサポート体制が整えられています。ここでは大阪市と京都市の取り組みをご紹介します。
大阪市
「得意な方法で学ぶ漢字学習(学習障害へのアプローチ)」や、「自分に合った気持ちの切り替えや対処の練習(自閉症スペクトラムへのアプローチ)」など、お子さんの状態に合わせて月1〜8時間程度の範囲で活動が行われています。 (詳細:大阪市教育委員会リーフレット「通級による指導」より)
京都市
障害の種類やニーズに合わせて、「ことばときこえの教室」や「LD等通級指導教室」などが専門的に設置されており、それぞれの専門性を活かしたきめ細やかな指導が受けられるようになっています。
(詳細:京都市教育委員会HP「通級指導教室の設置について」より)

通級のメリットと、知っておきたい「3つのデメリット・注意点」
通級にはお子さんにとってたくさんの素晴らしいメリットがある一方、お母さんとしては「本当にうちの子を通わせて大丈夫?」と心配になるデメリットや課題も気になるところですよね。
良い面も気になる面も両方知ったうえで、安心して一歩を踏み出せるよう、詳しく見ていきましょう。
通級のメリット
① 自分の「得意・不得意」が分かって自己理解が深まる
「何が苦手で、どうすればやりやすくなるのか?」を自分で知ることができます。無理に我慢するのではなく、自分に合った対策を練習できるので、自己肯定感が育ちやすくなります。
② 周りの目を気にせずリラックスできる「安心の居場所」ができる
大人数の中で緊張しがちなお子さんにとって、少人数の別室はホッとできる居場所になります。「ここでなら自分らしくいられる」という安心感が、学校生活の自信につながっていきます。
【重要】通級のデメリットと、その対策
メリットがある一方で、次のような不安要素を感じるご家庭も少なくありません。
デメリット1
「抜けた時間」の授業が分からなくなってしまう
通級の授業で普通クラスを離れている間の授業内容は、後から授業についていくのが難しくなる原因になることがあります。
【えーるの対策】
通級の時間に抜けてしまった単元や、遅れてしまった学習は、家庭教師の先生がマンツーマンで丁寧にフォローします。「分からないまま置いていかれる」という不安を解消しつつ、少しずつ授業に追いつけるようにサポートしますよ。
デメリット2
周りの目が気になってしまう
「なんであの子、いつも途中で違う教室に行くんやろう?」といったクラスメイトからの視線や、周囲のざわつきが気になってしまうお子さんもいます。
【えーるの対策】
えーるの先生がお子さんに寄り添い、何でも話せる心の拠り所になります。「周りの目は気にしなくて大丈夫。自分に合った学び方を見つける大切な時間だから、胸張っていたらいい思うよ」と声をかけ、お子さんが前向きな気持ちで通級に通えるよう、温かく見守ります。

通級に通うまでの具体的な流れ
「実際に通級を利用したいけど、どうすればいい?」と思われている方。
通級を利用するにはいくつかの手続きや審査が必要になりますので、もし「うちの子通級を利用してみようかな」と思ったら、まずは早めに学校に相談しましょう。
ここからは具体的な4つのステップをご紹介します。
ステップ①
担任の先生に相談する
日頃のお子さんの様子を見てくれている担任の先生に、「学校生活でこんなことに困っているようで…」と相談してみましょう。そのうえで、「通級を検討しています」という意思を伝え、先生の意見やアドバイスを聞きながら一緒に方向性を決めていきます。
ステップ②
教育委員会や自治体の窓口を確認する
学校を通すなどして、地域の教育委員会などの窓口を確認します。申請に必要な書類(申請書や医師の診断書、これまでの発達検査の結果など)が何かをあらかじめ確認しておきましょう。
ステップ③
親子面談を受ける
自治体やセンターなどの窓口で、親子面談を受けます。現在のお子さんの発達の様子や、家庭や学校での困りごとなどを細かく伝えます。リラックスして今の状況をお話ししてください。
ステップ④
審査を経て、利用が決定する
教育委員会での審査を経て、通級の可否が決まります。 ここで一つ注意しておきたいポイントとして、たとえ発達障害の診断名があったとしても、必ずしも全員が通級に通えるとは限らない(自治体の基準や定員、教育委員会が必要と判断するかどうかによる)点です。そのためにも、まずは早めに学校へ相談して、慎重に準備を進めていきましょう。
【家庭教師えーるの指導事例】通級と家庭教師の「いいとこ取り」
えーるには、実際にお子さんが通級に通いながら、家庭教師を併用されているご家庭もたくさんいらっしゃいます。 専門の機関とはまた違う、私たち家庭教師だからこそできる「学校生活と家庭学習を繋ぐ温かいサポート」の具体的な事例を3つご紹介します。
事例1
通級での「小さな気づき」を、そのまま家庭学習に活かす
通級の中で「この子は、言葉で言われるより、図やイラストで見せてもらった方がすんなり理解しやすいかも」といった新しい発見があったお子さんには、えーるの先生もその情報をしっかり引き継いでいきます。
指導の中でできるだけ図解やイラストを使いながら解説することで、学校(通級)での発見を毎日の家庭学習にもそのまま反映させます。お子さんの「分かった!」という実感が増えることで、学習への意欲も自然と引き出されていきます。
事例2
通級では補いきれない「教科の遅れ」をマンツーマンでじっくりカバー
通級の授業は「自立活動」に重きを置くことが多いため、主要教科の授業からどうしても少し遅れてしまうことがあります。 そんな時、えーるの先生は、通級ですでに培った「その子に合った学び方のコツ」を大切にしながら、マンツーマンで遅れを丁寧に埋めていきます。
「分からないところを自分のペースで教えてもらえる」という安心感があるからこそ、普通クラスに戻ったときに、自信を持って授業に臨めるようになります。
事例3
先生が「一番の理解者」になり、お子さんを支える
「通級に行っている間、クラスメイトに何て思われてるんやろう」
「周りの目が気になってしまう…」
そんな風に、思春期のお子さんは心の中でたくさんの不安を抱えていることも少なくありません。 えーるの先生は、勉強を教えるだけでなく、お子さんの長所をたくさん見つけて、「すごいやん!こんなことができるようになったんや!」と肯定しながら応援します。
家庭という一番リラックスできる安心の場所で、自分を丸ごと認めて応援してくれる人がいてくれること。それが、お子さんの揺るぎない自信や、自己肯定感につながっていきます。
まとめ:焦らず、お子さんに合った安心の環境を整えてあげましょう
お子さんを通級に通わせるべきかどうか、決めるのはお母さんにとっても勇気がいることですよね。
- 通級は、あくまでも「学校生活を楽しく過ごすため」の手段です。
- もし授業の遅れなどが心配でも、家庭教師などのサポートでしっかりカバーしていけます。
- 一番大切なのは、お子さんが「これなら安心できる」「毎日が楽しい」と思ってくれる選択をしてあげることです。
通級を検討されているお母さんの戸惑いや不安を、私たちはしっかり受け止めながら、一緒に解消していきたいと思っています。 「通級ではどんなことをしている?」とお子さんから聞きながら、家庭での学習がスムーズに進む方法を、私たちと一緒に考えてみませんか?

ご家庭の声
中学生になってから、周りのスピードについていけなくなり、テスト前には何から手をつけていいかわからずパニックになってしまう娘でしたが、担任の先生から通級をすすめられました。最初はすごく悩みましたが、思い切って利用することにしました。 そんな時、毎週来てくれているえーるの家庭教師の先生が、『Mちゃんは自分のペースでじっくり考える環境だと、すごく力を発揮できるタイプなのでいいと思いますよ』と温かく励ましてくれたんです。その言葉に、私だけでなく娘の心もすごく救われました。 今では、通級で自分の特性や気持ちのコントロール方法を楽しく学んでくれています。さらに、家ではえーるの先生が通級での様子を聞いてくれながら、学校の勉強をマンツーマンでフォローしてくれているので、少しずつ自信を持てるようになってきています。以前はイライラしてばかりだった娘も、今では笑顔が増え、本当に通わせて良かったと思っています。
中2のMちゃんのお母さんより
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