約束を守れない(守らない)子供の原因と叱り方

「何度言ったらわかるの!」 とお悩みのお母さんへ。子どもが約束を破ってしまう背景には、子どもの心理だけでなく生まれ持った脳の特性が隠れていることもあります。

この記事では、約束を守れない3つの本当の理由と、発達障害のケース、今日から実践できる「守れる子」に変わる伝え方の工夫などをご紹介します。

親子で指切りげんまん
目次

「何度言ったらわかるの!」と、ため息をついているお母さんへ

「次のテストは◯点以上取るって約束したのに」
「スマホの時間を一緒に決めたのに、こっそり部屋で触っている…」

わが子と交わしたはずの約束を何度も簡単に破られてしまうと、

「なんでそんなに約束を軽々しく破れるの?」
「私の言うことなんて、何とも思っていないかも…」

と、お母さんの存在まで否定されたような、寂しい気持ちになってしまいますよね。でも、どうかご安心ください。

お子さんが約束を守れないのは、決してお母さんのことをバカにしていたり、軽んじているからではありません。 実は、そこには「本人のやる気だけでは、コントロールできない特性」が隠れているケースが多いのです。

知っておきたい!子供が約束を守れない「3つの本当の理由」

「あの時あんなに真剣な顔で『約束する!』って言ってたのに…」

そんな約束が、どうして翌日にはいとも簡単に破れるのか不思議でしかたない。そこには、子ども特有の心理や成長のステップが関係しています。

① お子さんが本心では納得していない、一方通行のルールだから

約束をした時、お子さんは心の底から「うん、そうしよう!」と完全に納得をしていたでしょうか。 お母さんの「〜しなさい」「ちゃんと約束できる?」という強い圧力に押されてしまい、その場を収めるために、つい「わかった」と言ってしまった場合、それは子どもにとって「自分との約束」ではなく「親から押し付けられたこと」になっています。心が追いついていないため、約束を守るためのモチベーションが親よりもかなり低い状態かもしれません。

② スマホやゲームなどの誘惑に、脳が負けてしまう

「自分の意志の強さ」だけで、目の前にある大好きなスマホやゲームの誘惑をシャットアウトするのは、大人であっても大変なことです。ましてや、中学生や小学生のお子さんの脳は、理性を司る部分が、まだ発達の段階で、誘惑をグッとおさえるブレーキが未完成の状態です。本人が「守りたい」と思っていても、どうしても目先の楽しさに引っ張られやすい年代であることを知っておいてあげてください。

③「約束を破ったらどうなるか」が、「ただ怒られるだけ」になっている

「もし約束を守れなかったら、その後に何が起きるか」をハッキリ決めていないご家庭は意外と多いようです。 ただただ「お母さんにめっちゃ怒られる」という結果しか見えていないのであれば、お子さんは「ルールを破ったことがバレないように、いかに上手く隠すか」という方向にすり替わってしまいます。

いつまでもゲームをしている子を叱るお母さん

「わざと」ではない?発達障害や特性が隠れているケース

「どれだけ注意しても、すぐに忘れてしまう…」
「約束を破ったことに対して、反省の色が見えない」

もしお子さんにそんな様子が見られるなら、それは決してだらしない性格のせいではなく、ADHD(注意欠如・多動症)といった生まれ持った特性が関係しているのかもしれません。

✕「忘れてしまう」特性(脳のメモが消えてしまう)

人間の脳には、一時的に情報を記憶しておく「ワーキングメモリ(脳のメモ帳)」という機能があります。 このメモリの働きに偏りがあると、お母さんと約束をした直後であっても、次に目に入った別のことに意識を奪われた瞬間、約束の記憶が完全に消えてしまうことがあるのです。これはわざとではなく、実は、脳の特性によるものなんです。

✕「我慢するのが苦手」な特性(今の楽しさが勝ってしまう)

「目の前の楽しいことに、すぐ飛びついてしまう」という衝動性が強いお子さんの場合、約束という『少し未来のルール』を守ることよりも、『今、目の前にある楽しさ』が圧倒的に勝ってしまいます。そのため、約束したことが頭からすっぽり抜けてしまうのです。

もしお子さんにこうした傾向がある場合、感情的に激しく叱りつけても行動は変わりませんし、むしろ自信をなくさせてしまい逆効果になるでしょう。

それよりも、本人が「あ、そうや!」と思い出せる工夫や、パッと目で見てわかる視覚的なルールを作ってあげることが、イライラをなくす近道です。

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子供を見守るお母さん

もうイライラしない!約束を「守れる子」に変わる伝え方の工夫

「子どもになんとか約束を守らせよう!」 と、お母さん一人が頑張る必要はありません。ほんの少しだけ、ルール作りのやり方を変えてみませんか?

① 約束を「見える化」する

言葉だけの口約束では、時間が経てばスッと消えて忘れがちです。 大切な約束こそ、紙に大きく書いてリビングの壁に貼っておく。カレンダーにマーカーで印をつけておくなど、「嫌でも目に入ってくる形」にしてみましょう。視覚的な情報にすることで、お子さんの脳にダイレクトに入って忘れにくくなります。

②お子さんにルールの提案をしてもらう

「〇時までに宿題をしなさい!わかった?」というお母さん主導の一方的な約束では、子どもの反発を招きがちです。 そんな場合、「どうしたら約束守れると思う?」とお子さんに聞いてみましょう。「自分の意見を取り入れて、自分で決めたルールだから」という当事者意識が、自立心と責任感を育てます。

③「ご褒美」と「ペナルティ」を明確に

お母さんがその日の気分や怒りに任せて感情的に叱っても、お子さんの頭には「お母さんに怒られた」という恐怖の記憶しか残りません。「約束守れたら〇〇ね」「もし破ったら、翌日はスマホ預かるからね」といったルールをあらかじめ親子で一緒に決めておきましょう。万が一破ってしまったときも、怒るのではなく冷静にルールにそって淡々と対処します。

まとめ:約束を守れる子に育てる「新習慣」

約束を何度も破ってしまう背景には、お子さんなりの理由や脳の特性が隠れています。だからこそ、頭ごなしに叱るのをやめて、まずは「できない特性」を受け入れてあげることからスタートしてみましょう。

そして、言葉だけの口約束ではなく、紙に書くなど「目で見える形」でサポートしてあげます。約束を守ってくれたら、「お母さん助かる。うれしいわ」といったポジティブな声をかけてあげることで、お子さんに「次もがんばろう!」という自立の芽が育ちます。

約束を守る子供

ご家庭の声

うちの娘は、とにかく約束を守ることが苦手でした。『スマホを使う時間は1日1時間以内』と、二人で約束していたにも関わらず夜中に部屋に持ち込んでずっと見ていたようなんです。

『あなたはなんで約束を破るの!』と毎日娘を激しく問い詰めてばかりだったので、家の中はいつも最悪の空気でした。

そんなとき、えーるで家庭教師をお願いすることになり、来てくれた女子大生の先生に、娘のことを伝えました。そして、先生は次の指導で、可愛い卓上カレンダーを用意してくれて、スマホの約束と勉強がクリアできたら、娘の大好きなキャラクターのシールを貼っていくという提案をしてくれたんです。

すると、娘は先生との約束を守りたい一心で、毎日カレンダーとにらめっこ。自分で決めたルールをゲーム感覚で楽しむようになり、『今日のご褒美シール貼った!』と自慢げに見せてくれるようになりました。あんなに約束を守れなかった娘が、自分から進んでスマホをリビングに置き、自分から机に向かう姿を見て本当に驚きました。先生が娘の特性に合わせたルールを一緒に決めて指導をしてくれたおかげで、親が口うるさく言わなくてすみ、毎日の余計なケンカがなくなりました。なにより家の中が以前より明るくなったことが一番の喜びです。

中学2年生 Mさんのお母さんより

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