学習障害を持つ中学生の宿題が進まない理由とは?思春期の子どもを傷つけずに支える5つのアプローチ

2026年6月12日新規記事

宿題が進まない中学生

「中学生になってから、宿題のことを言うと激しく反発される…」
「提出物を出していないので、内申点が悪くならないか心配で」

私たち、えーるにはこのようなお悩み相談が寄せられます。お子さんが中学生になると、勉強の難しさに加え「思春期」という難しい時期が重なります。小学生の頃は親御さんの言う通りに宿題をやってくれたお子さんも、中学生になると「自分のタイミングでやりたい」「うるさく言われると、鬱陶しい」という気持ちが強くなり、宿題をするしないで親子で激しいバトルが起こりやすくなります。

特に学習障害(LD)の特性を持つお子さんにとって、中学校の宿題は量があまりにも多く想像以上に大変なんです。ですが、もし、親御さんが焦ってお子さんに強く言い過ぎてしまうと、勉強嫌いを加速させるだけでなく、親子関係がこじれてしまう恐れがあります。

この記事では、学習障害を持つ中学生が「宿題ができない、進まない」と悩む背景にある理由や、思春期のお子さんのプライドを傷つけずに見守るための5つの実践的なアプローチをご紹介します。

中学校で宿題が「出せなくなる」背景にある3つの壁

小学生の頃はなんとか宿題をして出していた子も、中学校に入った途端に「出せなくなる」「パッタリしなくなる」というケースはめずらしくありません。それは、お子さんのやる気がなくなったのではなく、中学校ならではの「3つの高い壁」にぶつかっているからです。

① 定期テストや夏休みに「自分で管理する量」が爆発的に増える

小学校とは違い、中学校では数日〜数週間先を見据えた計画的な宿題が一気に増えます。 例えば、定期テスト前には5教科のワークが合計50〜100ページ近く出され、テスト当日に一斉回収されます。さらに夏休みともなれば、100ページ超の専用ワークに加え、自由研究や美術・技術家庭のレポートなど、気の遠くなるような量の課題提出が求められます。

スケジュール管理や見通しを立てることが苦手な特性を持つお子さんにとって、この「膨大な量を自分で計画を立てて進める」ということ自体が、パニックを引き起こす原因になってしまうのです。

② 部活の疲れと「時間不足」

中学生になると部活が始まり、家に帰ってくる時間が大幅に遅くなります。体力的にも精神的にもクタクタ状態で、さらに難しくなった勉強に向き合うのは、大人でも簡単なことではありません。集中力をコントロールする特性に難しさがある場合、疲れている状態ではますます机に向かうことが困難になります。

③ 思春期のプライドと「親に頼りたくない」葛藤

中学生になると、「親から子ども扱いされたくない」「自分でやりたい」という自立心が芽生えてきます。しかし、特性のせいで一人では上手くできない。この「やりたいのに、できない」「でも親に手伝ってもらうのも嫌やし、悔しい」という葛藤が、親御さんからの「宿題したの?」という言葉に対する反発(反抗期)となって表れるのです。

中学生の勉強

思春期の中学生を傷つけずに宿題を支える5つのアプローチ

中学生のお子さんに対して、小学生のときのように「横にべったり座って指示を出す」といったサポートをしてしまうと、十中八九ケンカになります。中学生の学習サポートで大切なのは、親が前に出すぎず、一歩引いて「お子さんのプライド(自尊心)を守りながら環境を整えてあげること」です。

1.【指示ではなく提案】「〜しなさい」から「手伝おうか?」に

「早く宿題しなさい!」
「ちゃんとワーク提出した?」

といった上からの言い方は、中学生のやる気を一瞬でゼロにしてしまいます。 親御さんからの声かけは、「今回の提出物、お母さんに手伝えることとか(計画を一緒に立てるなど)ある?」というように、お子さんに主導権を持たせる『提案』の形に変えてみてください。「自分の意思を尊重されている」と感じることで、頑なだった心が少しずつ和らいでいきます。

2.【計画の細分化】大きな課題を「今日できる量」に切り分ける

「テストまでにワークを50ページ終わらせる」という大きな目標は、特性を持つお子さんにとって気が遠くなり。かえってやる気をなくしてしまうかもしれません。 そこでお母さんが「1日3ページずつ進めれば間に合いそうやね」といった感じで、目先の小さくて具体的なゴールに変えてあげましょう。

スケジュール帳やカレンダーに見える形で「今日の分」を書き出してあげると、何から手をつければいいのかクリアになり、行動に移しやすくなります。そしてできないところを指摘するのではなく、できた分を「よく頑張ったね」と褒めてあげるようにしましょう。

3.【環境の工夫】スマホやタブレットの誘惑を遠ざける

中学生になると、スマホやSNS、ゲームの誘惑が勉強の邪魔をします。特に、集中力を維持するのが苦手なお子さんの場合、机の周りにこれらがあるだけで気持ちが分散して、より時間がかかってしまいます。「勉強中はスマホをお母さんが預かっておくわ」「隣の部屋に置いておいたら?」など、お子さんの意志の強さに頼るのではなく、集中せざるを得ない『仕組み』を提案してあげましょう。

4.【ツールの活用】学校のタブレットや音声入力をフル活用する

学習障害の特性(文字を書くのが極端に苦手、読むと行を飛ばしてしまうなど)がある場合、学校の先生に現状を相談し、宿題の提出方法を工夫させてもらうのも立派な対策です。 最近は学校で1人1台タブレットが配られていることも多いので、「タイピングによる提出」や「音声入力の活用」、「ワークに直接書き込まずに選択肢にする」など、お子さんのストレスが1番少ない方法を学校と連携して模索してあげてください。

5.親子関係を守るために第三者を頼る

「うちの子、親が言うとすぐキレるのに、他人の言うことなら素直に聞くんです」

これは中学生の男の子・女の子を持つ親御さんから、本当によくきくお悩みの内容です。思春期の中学生にとって、親は1番甘えられる存在だからこそ、最も感情をぶつけやすい相手でもあるのです。

だからこそ、勉強や宿題のことは、親でも先生でもない「ちょっと年上の頼れるお兄さん・お姉さん」にお願いするのも一つかもしれません。えーるの家庭教師は年齢が近い大学生ばかりです。

お子さんの気持ちに共感しつつ、「これならできそう!」と思える宿題のやり方を一緒に見つけてあげられるはず。勉強のやりとりを第三者にバトンタッチすることで、お母さんは家の中で「お子さんの味方で見守る役」に徹してあげられ、親子関係が良好になっていきます。

まとめ:中学生の宿題サポートは「管理」から「自立の応援」へ

学習障害の特性を持つ中学生にとって、宿題が出せないことは「自分はアカンやつ」と、自己肯定感を大きく下げてしまう原因になります。中学生の時期に本当に大切なのは、「自分の特性を理解し、どう工夫すれば乗り越えられるか」という自立の土台を作ることです。

親御さんが「できないこと」を責めるのをやめ、「どうすればやりやすくなるか」を一緒に考えてくれる温かい存在になったとき、お子さんは安心して自分のペースで前に進むことができるでしょう。

ご家庭の声

娘はADHDとLD両方の特性があり、中学生になってから提出物のスケジュール管理ができなくなってしまいました。私が『ワークやった?』と聞くと、『今やろうと思ってたのに!』とドアを強く閉めて部屋にこもってしまいます。宿題のことで毎日ケンカになり、家庭内の雰囲気はいつも最悪でした。

このままではいけないと思ったので、えーるさんに相談して、大学生の女性の先生にきてもらうことにしました。

先生は、反抗期真っ只中の娘に向き合いながら、色んな愚痴(部活のことや友達のこと)を『わかる、先生も中学時代はそうやったわ』と共感してくれながら、優しく根気よく聞いてくれたみたいです。そんな先生のことを娘は次第に慕うようになり、親が言っても反発するようなことも、先生から言われると素直に耳を傾けていました。先生は娘が最も苦手とする、「テストまでの課題(提出物)の計画」を一緒に細かく立ててくれたんです。あれだけ親が言っても絶対にしなかったのに、大好きな先生と約束した課題に関しては自分からやっていました。えーるさんの先生が間に入ってくれたおかげで、私は(娘も)ガミガミから解放され、家の中で娘と笑顔で話せる時間が増えたことが何より嬉しかったです。以前はあんなに真っ白だった提出物もすべて期限内に出すことができるようになりました!先生には本当に感謝しています。」

中学2年生 Sさんのお母さんより

私たちえーるは、学習障害専門の家庭教師ではありませんが、20年以上、これまで多くのお子さんとの出会いの中で得た知識や経験をもとに、心をこめてサポートしています。

ちょっとしたお悩みや心配がある方はまずは気軽にご相談くださいね。

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