ケーススタディ『成功した復帰例』

2025年12月4日更新

復帰への第一歩は「現状の理解」と「小さな一歩」

「学校に行かない日が長くなるほど、復帰も厳しくなるでしょ？」

私たち、家庭教師のえーるには不登校に関するご相談が多く寄せられます。その際、親御さんからは「子どもがすぐにでも学校に戻れるように」といった気持ちが、ひしひしと伝わってくることがよくあります。親御さんの焦る気持ちはよくわかりますが、大切なのは、まず「どうして不登校になったのか？」という原因を客観的に理解することです。今すぐ学校に戻ることだけを目標にするのではなく、お子さんの今の気持ちを尊重しながら、ペースを考えて目の前の小さな目標を一つずつクリアしていくことが復帰への近道です。

ここでは、実際に復帰を見事に成功させた生徒たちがたどった、具体的な３つのステップについてご紹介します。

復帰を成功させた生徒がたどった３つの具体的なステップ

不登校から、再び学びの場へ戻っていく道のりは、次の３つのステップで進めることができます。

Step① 『学習のつまずき』を特定し、自信を取り戻す

不登校になる原因の中でも、特に多いのが学習面に関することです。「授業についていけない」「テストの点数が悪い」といった結果への自信喪失や、意欲の低下により、学校への登校を拒否するようになるケースは少なくありません。

実践例：気の合う家庭教師の先生と一緒に、中１もしくは、小学校で習った基礎的な内容から少しずつ復習します。

目標：１日15分の家庭学習を習慣にします。

結果：基礎的な「できた」という成功体験を積み重ねながら、「自分にもできる」という自信を取り戻してもらいます。

Step② 『居場所』を再構築し、外の世界に慣れる

自宅に引きこもりがちなお子さんが、少しずつ外の世界に慣れるためのの「練習」を始めます。学校という場所にこだわらず、安心できる『居場所』を増やします。

実践例：週に１回程度、保健室や図書室に行くための時間を作ります。または、家にいて家庭教師との雑談からスタートします。

目標：保健室の先生や、家庭教師と30分間だけ会話をします。

結果：１ヶ月後には、クラスメイトや先生に挨拶ができるようになったり、対人への抵抗感が少しずつ薄れていきます。

Step③ 『最終目標』を再設定し、未来へのモチベーションを高める

最終的なゴールを「学校の登校」だけでなく、複数の選択肢からお子さん自身が選ぶことで、未来へのモチベーションを高めます。

選択肢の例：「通信制高校への進学」「高卒認定試験合格」「専門学校」「留学」など、その子に合った将来の選択をします。

実践例：興味を持った進路先の資料を請求したり、親子で話し合う機会を定期的につくります。

結果：お子さん自身が「この学校に行きたい」と、目標が見つかり勉強への意欲が出てきます。

まとめ：焦らず、お子さんのペースを信じることが復帰への鍵

不登校からの復帰は、決して簡単なものでも、単純なものでもありません。大事なのは、周りの大人が焦らないことです。お子さんのペースを尊重し、広い心で見守ってあげることが大切です。小さな目標を一緒に立て、その目標を一つずつクリアし、お子さんに自信を取り戻してもらうようにします。自己肯定感を高め、気持ちが前に向けるように、周りがサポートしてあげましょう。

私たちえーるは、お子さんの学習面のサポートだけでなく、心のペースを尊重しつつ、復帰に向けて、今できることからちょっとずつ前にススメます。

ご家庭の声

娘は学校を休むようになって、『友だちは先に進んでいる』という焦りから、勉強しなければと思いつつ、何から手をつけていいか分からずよく泣いていました。親としてこの子に何とかしてやりたいと思い、えーるさんに家庭教師を依頼し、先生に来てもらうことになりました。えーるの先生は、娘に教科書や学校の課題のプリントを見せてもらい、娘にとって無理のないペースで一緒に進めてくれました。

先生は、単なる課題の消化ではなく、「これは学校で習う基礎だからね」と、「今やっていることは、クラスメイトが学んでいる内容」ということを娘に意識づけながら教えてくれました。先生のおかげで、娘は「自分は学校の勉強から完全に離れているわけではない」と安心するようになりました。

学習内容を学校の教科書や、ワーク中心に進めてくれていることが、娘の安心につながっているようです。先生に指導をしてもらうにつれ、徐々に勉強への抵抗感が薄れてきて「課題を出しに行くぐらいなら学校行けるかも」と、保健室登校から始めることになりました。これも、先生が毎回ゆっくりと、きめ細やかな指導をしてくれたおかげです。娘は自信を取り戻し、復帰への道筋が少しずつ見えてきたようで嬉しそうです。

中２Ⅿさんのお母さん

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