学習障害、算数障害(ディスカリキュア)のある子に合った勉強法と親ができるサポート

2026年6月21日更新

「どうして解けないの?」その悩み、算数障害(ディスカリキュア)が背景にあるかもしれません

「高学年になってもなかなか九九が定着していない」
「簡単な計算問題にも、人一倍時間がかかってしまう」

私たちえーるには、こうした切実なご相談が数多く寄せられます。もしお子さんにこのような様子が見られる場合、それは「勉強へのやる気」や「怠け心」の問題ではありません。算数障害(ディスカリキュア)という、学習障害の一種による特性である可能性があります。

算数障害のあるお子さんは、一生懸命に取り組んでいたとしても、数の概念をつかんだり、計算のプロセスを組み立てることに特有の困難さを抱えています。「何度やってもできない」 そんな失敗体験が積み重なることで、算数そのものに強い苦手意識を持ち、授業を「苦痛な時間」と感じてしまうことは珍しくありません。

算数障害によく見られる「つまずき」サイン

算数障害を抱えるお子さんには、以下のような特徴があらわれることがよくあります。

①「数のまとまり」の感覚がつかみにくい

「12個(1ダース)」や「20」といった、いくつかのまとまりを直感的に捉えるのが難しい場合があります。また、お買い物での計算や、時計を見て時刻を読み取ることも苦手です。

②計算や暗算のハードルが高い

繰り上がりや繰り下がりのある計算がスムーズにできなかったり、いつまでも指を使わないと計算できなかったりすることがあります。九九の暗唱や、複雑な計算手順を暗記することも大きな負担になっています。

③目で見て整理することが苦手

文章問題を読んだとき、どこが重要な文章なのかを抜き出すことが苦手です。また、筆算をする際に数字の桁がズレることがあり、ケアレスミスに繋がることも少なくありません。

勉強が苦手な子

お家でできる!算数の「苦手」を「わかる」に変える3つの工夫

算数でつまずいているお子さんには、「なんでできへんの?」と問い詰めるのではなく、感覚的に理解しやすい工夫を取り入れながら、学び方を少しだけ変えてみましょう。

①「数」を感覚でつかむ:ブロックや道具を使った「見える化」

頭の中だけで数字を整理するのが難しい場合は、実際に触れて目で見ることのできる道具を活用してみましょう。

ブロックやおはじきを活用

具体的な個数を並べたり動かしたりすることで、数の集まりや増減を視覚的に捉えやすくします。

実生活と結びつける

おもちゃのお金を使った「お買い物ごっこ」など、生活にある場面を通して学ぶと、数がイメージしやすくなります。

② 「情報」を整理する:色分けや図解による視覚サポート

数字や文字が並んでいると混乱してしまうお子さんには、視覚的な手がかりを増やすことが効果的です。

色分けの活用

筆算の繰り上がりや、文章問題の中で重要な数字などを色鉛筆で囲むなどして、注目すべきポイントをハッキリさせましょう。

図や絵で物語を再現

いきなり式を立てるのが難しいなら、まずは登場人物や状況を簡単な絵や図に表してみましょう。視覚情報として状況を把握してから式に変換することで、正答率が上がりやすくなります。

③ 「できた!」を積み重ねる:小さな目標で自信を育む

「頑張っても解けない」というマイナスな経験が続くと、お子さんは勉強を避けてしまうようになります。まずは「できた!」という達成感を何度も味わわせてあげましょう。

スモールステップの設定

例えば「九九の8の段を覚える」「計算を5問だけ解く」など、数分で達成できそうな小さな目標を親子で設定しましょう。

成長を実感する

どんなに小さな進歩でも、達成できたことを一緒に喜び合いましょう。こうした成功体験の積み重ねが、「自分にもできる」という自信を育てます。

お子さんの心を支える、親御さんに心がけてほしい3つのこと

算数障害という特性と向き合うお子さんにとって、一番の理解者であるお母さんの存在は何よりの心の支えです。お子さんの自信を守るために、こんなサポートをしてみませんか。

① できたことや努力の過程に光を当てる

「なんでこんな簡単なことがわからへんの?」

と、つい言いたくなってしまうこともあるかもしれません。でも、結果だけで判断せず、ぜひ「お子さんの姿勢」を認めてあげてください。

  • ノートを丁寧に書いていたこと。
  • 机に向かって集中していたこと。

など、結果に至るまでのプロセスや小さな努力に目を向けてあげましょう。お母さんの温かい声かけは、お子さんの自己肯定感をグッと高めます。

② お子さんだけの成長ペースを信じて見守る

周りのお友達と比べて、学習の進み具合がゆっくりだと焦ってしまうこともあるかと思います。しかし、周りと比較することは、お子さんにとって大きなストレスになっています。「今はまだゆっくりでも、いつかきっとできるようになる」
このように、お子さんの成長を信じて気長に見守ってあげましょう。

「今のままで大丈夫」というお母さんの信頼が、お子さんの心に安心感を与えます。

③ 親子関係を守るために、ときには「第三者の力」を借りる

小学校のうちはお家で学習を見てあげたいと考えるご家庭も多いですが、いざ始まると感情的になり、つい口調が厳しくなってしまうというお悩みは本当によく耳にします。親子だからこそ、ついつい期待が先行し、感情がぶつかってしまうのはしかたないことです。そんなときは、外部のサポートに頼るのもひとつの選択です。

私たちえーるには、お子さんに「勉強を教えることで、親子関係がギクシャクしている」というご相談が多く寄せられます。大学生の家庭教師の先生は、まずはお子さんのつまずきに寄り添い、「どうすればこの子にとって分かりやすくなるか?」を一緒に考え、穏やかにサポートします。

ご家庭の声

息子は、算数の筆算で数字の桁がズレてしまい、簡単な計算でもミスばかりしていました。本人も「どうしてもズレるし、無理」と自信をなくし、次第に宿題することを嫌がるようになってしまいました。

そんな姿を見て何とかしてやりたいと思ったので、えーるさんで家庭教師をお願いすることにしました。担当してくれた大学生の先生は、まず息子のノートの使い方をじっくり観察し、数字が縦に並ぶように、マス目を色分けして、視覚的に分かりやすい工夫を提案してくれました。

先生は「ミスをするのは、計算力がないからではなく、ただ数字が並びにくいだけだから」と息子を励ましながら、マス目の使い方を指導してくれました。先生と取り組み始めてから数ヶ月経った今では、息子のほうから「今日は全部マスの中に書けた!」と嬉しそうに報告してくれるようになりました。先生のおかげで、だんだん計算への恐怖心がなくなってきて、意欲が出てきたことに、本当に感謝しています。

小学4年生 Y君のお母さん

えーる坪井

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