学習障害、算数障害(ディスカリキュア)のある子に合った勉強法と親ができるサポート

2025.12月6日更新

計算が苦手な子

「何でできない?」そのつまずきは、算数障害(ディスカリキュア)かもしれません 

「高学年になっても九九が覚えられない」
「簡単な計算も時間がかかる」

私たちえーるには、このようなお悩み相談も多く寄せられます。もしお子さんに、このような様子が見られたら、それは単に「勉強嫌い」や「怠けている」ではなく、学習障害の一種、算数障害(ディスカリキュア)を疑ってみたほうがいいかもしれません。

算数障害を抱えているお子さんは、頑張っているつもりなのに、数の概念が理解できなかったり、計算手順がわからないという特性があります。「わからない」「できない」が続くと、算数がますます嫌いになったり、算数の授業が苦痛になってしまいます。

算数障害に見られる「数の概念」と「計算」のつまずき

算数障害を持つお子さんには、以下のような特性がしばしば見られます。

①数の概念が定着しにくい

  • 例えば「1ダース」や「20個」といったような、数のまとまりが感覚的につかめない。
  • お金の計算や、時計の時刻を読むことが苦手。

②計算や暗算が苦手

  • 繰り上がりや繰り下がりのある計算問題が苦手。また、指を使わないと計算できない。
  • 九九が覚えられない。計算の手順や式を丸暗記するのが苦手。

③視覚的な情報処理が苦手

  • 文章問題を読んでも、問題の中から必要な情報が抜きだせない。
  • 筆算する時に、数字の桁がずれて計算ミスをする。
勉強が苦手な子

家庭で実践!算数への苦手意識をなくす3つの学習アプローチ 

算数障害の特性があるお子さんには、「なんでできないのか?」という原因を一緒に探してあげて、感覚に訴えるようなアプローチをしてあげましょう。

①感覚の橋渡し:ブロックなどを使った「見える化」

お子さんにとって、頭の中だけで理解するのが難しい「数」の概念は、目で見たり、手で触って学ぶとより理解が深まります。

  • ブロックを使う
    実際にブロックや、おはじきなどで分けて数えるなど、目で理解するようにします。
  • 実践に近い計算練習
    おもちゃのお金を使って、買い物ごっこをするなど、遊びながら実生活と数の概念を結びつけて学ぶと入りやすいです。

②視覚的に補助:色分けや図による情報整理

文字や数字につまずきやすいお子さんは、視覚的なサポートが有効です。

  • 色分けでわかりやすくする
    筆算の繰り上がる数字や、文章問題の重要な部分に色鉛筆で強調します。視覚的に間違いやすいポイントを分かりやすくしましょう。
  • 図や絵で整理する
    文章問題が苦手なお子さんは、いきなり計算式を立ててしまう傾向があります。まずは、登場人物や内容を把握して、絵に描いてみましょう。その絵を参考にしながら計算式を立てると、より理解度が向上します。

③無理のない習慣:小さな目標で成功体験を積む

「できない」「前に進まない」というマイナスな経験ばかりしていると、お子さんはやる気をなくしてしまいます。できるだけ「できる」「進んでいる」という前向きな気持ちにさせてあげましょう。

  • スモールステップ
    「今日は九九6の段を覚える」「引き算10問クリアする」といった達成できそうな、小さな目標を一緒に立ててあげましょう。
  • できる喜びを実感させる
    小さい目標でもいいので、達成する喜びを実感してもらいましょう。「やったらできる」という自信の積み重ねがお子さんの気持ちを高めます。

親御さんが子どもの自信を守るための3つのサポート

算数障害を持つお子さんにとって、親御さんのサポートは心の支えになります。

①努力のプロセスを褒めてあげる

「こんな簡単なこともわからへんの?」

このように、ついつい言ってしまいがちですが、お子さんを責めないようにしましょう。あくまで、結果ではなく、「字が丁寧に書けたね」「今日は長い時間頑張ってたやん」と、過程や努力を褒めてあげましょう。お子さんの小さな進歩に対して言葉にしてあげると、自己肯定感がアップします。

②子どものペースを信じ、焦りを手放す

周りの事比較して、お子さんの学習ペースは遅く感じるかもしれません。しかし、周りの子と比較せず、お子さんの成長のみ気長に見守ってあげましょう。

「今はできなくても大丈夫」「いつかできるから」そんな親の信頼はお子さんを安心させます。

③第三者との連携を検討する

特に小学校の間は、親がお子さんの勉強を教えるというご家庭も多いかもしれません。しかし、親子では、ついつい口調がきつくなったり、感情が入ってしまって、うまくいかないという話をよく聞きます。

そんな時は、外部のサポートを頼るのもいいかもしれません。
私たち家庭教師のえーるには、「子どもを教えると、ついつい言い方がきつくなり親子関係がギクシャクしてしまう」といったお悩み相談が多く寄せられます。えーるから紹介する大学生の家庭教師は、まず、お子さんの学習の苦手を理解し「どうすれば理解しやすくなるか」を工夫しながら指導します。

ご家庭の声

娘は、算数の中でも計算が苦手で、『算数は難しいもの』という意識が強くなっていました。そんな娘の算数嫌いを取り除いてもらうために、えーるで家庭教師を依頼し、先生に来てもらうことにしました。えーるから来た大学生の先生は、娘の『数のまとまり』の理解が難しいという特性を理解して指導をしてくれました。娘はお金の計算も得意ではないと伝えると、先生は家にあるブロックなどを使って、「10円が10枚で100円」「100円が5枚でいくら?」といったように、丁寧に問いかけながら教えてくれました。

先生と算数を取り組み始めてから、ある日、娘から、「100円玉と10円玉で計算する練習したい」と言ってきたので、私も付き合ってあげました。すると、以前理解が追いつかなかった計算がすらすらわかるようになっていたのでビックリしました。先生のおかげで、娘が苦手な算数にも前向きになってきたので本当に助かっています。

小学5年生Hさんのお母さん

えーる坪井

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私たちえーるは、学習障害専門の家庭教師ではありませんが、20年以上、これまで多くのお子さんとの出会いの中で得た知識や経験をもとに、心をこめてサポートしています。

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