チャレンジテストの重要性と意味

チャレンジテストの重要性と意味

チャレンジテストとは?

チャレンジテストとは、大阪府教育委員会が2015年から開始した、府内の中学生が受ける、大阪府独自の統一学力テストです。

目的

  • 大阪府教育委員会が、府内における生徒の学力を把握・分析することにより、大阪の生徒の課題の改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図る。加えて、テスト結果を活用し、大阪府公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保に資する資料を作成し、市町村教育委員会及び学校に提供する
  • 市町村教育委員会や学校が、府内全体の状況との関係において、生徒の課題改善に向けた教育施策及び教育の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、そのような取組みを通じて、学力向上のためのPDCAサイクルを確立する。
  • 学校が、生徒の学力を把握し、生徒への教育指導の改善を図る。
  • 生徒一人ひとりが、自らの学習到達状況を正しく理解することにより、自らの学力に目標を持ち、また、その向上への意欲を高める。

対象者

大阪府の市町村立中学校、義務教育学校後期課程及び支援学校中学部並び、府立中学校及び支援学校中学部の第1学年、第2学年及び第3学年を対象。

実施日

1年生と2年生は、1月に実施  

3年生は、6月(9の場合もあり)に実施

試験の科目と時間割

時間割(時間:1教科あたり45分)

【中1】

 ①国語 ②数学 ③英語

【中2 中3】 

 ①国語 ②社会 ③数学 ④理科 ⑤英語

(選択式、短答式、記述式)

大阪府HPを参照
>>大阪府/令和5年度中学生チャレンジテストの実施について

テストを受ける中学生

チャレンジテスト結果の活用法について

大阪府では、生徒の学力を把握・分析することにより、課題の改善に向け、教育施策及び、教育の成果や課題を検証して改善を図るためにチャレンジテストを実施するようになりました。

このテストは、具体的なデータを出し、生徒の学力の現状を基に、教育の質の向上を目指すために活用されます。

チャレンジテストは内申にも響く?!

高校受験には内申点が大きく影響します。ですが現実は、学校(先生)によって定期テストに出題される問題の難易度は違います。そのため、学校間で内申の評価にも差が生まてしまい、仮に同じ学力であっても「ある学校なら内申に5がつく」「でも、ある学校の場合内申に4しかつかない」といった、不公平な結果になってしまう恐れがあります。こういった不公平感をなくすために、大阪府の生徒全員が、チャレンジテストという同じ問題のテストを受けることにより、そのテスト結果を基に、内申点を公平に調整していくという狙いがあります。

つまり、チャレンジテストは、内申点にも影響する重要なテストということなんです。 (大阪府では1年と2年の成績も内申につきます)  

大阪府がチャレンジテストを実施するようになった理由

大阪府は、以前から、全国47都道府県の中でも学力が低いということが問題でした。平成19年から実施された「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」において、大阪府は、全国平均を大きく下回り、下位の結果の年が多かったのです。

そこで、大阪府教育委員会は、大阪府の中学生の学力向上に力を入れ、あらゆる取り組みを行ってきました。その取り組みや努力のおかげもあり、令和元年に実施された中学生の英語のテストでは、全国平均を上回ったり、少しずつ学力向上傾向にあるようです。

大阪府HPより抜粋

大阪府が学力向上のために取り組んでいること

学校・家庭・地域の連携

 地域住民や保護者との連携を強化して(※1)協働し、学習支援のネットワークを構築しています。

(※1)学校・家庭・地域の団体やグループ等が個別に教育機能を発揮するのでなく、それぞれの責任において、できることを持ちより、三者が一体となって取り組むこと。

貧困問題対策

家庭の経済的な問題は、子どもの学習や学力に直結すると言われています。家庭の貧困問題が理由で、通塾(家庭教師)が難しい生徒や、進学を諦めないといけない生徒を減らすことを目標に、府が補助金を出したり、支援交付金を出し無料塾の開催、人材の派遣や塾代助成などの学習支援を行っています。

高校授業料の完全無償化制度

大阪府では、世帯の所得を問わず、高校の授業料を完全無償化にすると発表しました。(実施開始は2024年より段階的に実施していく予定)  

学力テストの実施

今回お伝えしている「チャレンジテスト」の実施も、大阪府独自の政策です。大阪府の中学生の学力向上を目的に、生徒の学力の現状を把握し、学校、先生、生徒が今後の学習において、最善の対策を立てるために活用します。

大阪府では、その他にも、大阪府教育委員会を中心に、中学生が今後さらに学力向上していくために、あらゆる政策や方針を計画し、実施中です。