
「覚えようとすればするほど、頭の中が混乱する」
「ノートにびっしり書いても、結局頭に残っていない」
漢字に、英単語に、歴史の年号に、理科の記号…。次から次へと覚える量が増え、暗記に苦労しているお子さんに「うちの子、暗記苦手なんかな?」と不安になられているお母さんも多いようです。しかし、それは決して、お子さんの能力のせいではありません。脳が一度に受け止められる情報の「整理のコツ」を知らないだけなんです。
今回ご紹介するのは、そんな暗記のしんどさを解消する「チャンキング(Chunking)」というテクニックです。バラバラな情報を賢くまとめることで、お子さんも「これなら覚えられる!」と自信をもてる、そんな脳の仕組みを活かした工夫をお伝えします。
「全然覚えられへん…」その原因は「脳の容量」かも?
「あんなに頑張って暗記していたのに、テストで思い出せない」
お子さんの努力があまりにも成果に繋がらないと、お母さんもどかしいですよね。実は、人間の脳には、一度にバラバラな状態で覚えられる量に「7つ前後」という限界(マジカルナンバー)があると言われています。だから、一つひとつを個別に無理やり詰め込もうとすると、頭がパンクしてしまい、古い情報からどんどん忘れていく傾向があります。
大切なのは、脳の限界をうまく突破するための「情報のまとめ方」を知ることです。それが、今回お話しするチャンキングです。
チャンキングとは?脳のパワーを劇的に引き出すテクニック
チャンキングを一言でいうと、「バラバラで覚えにくい情報を、意味のある『小さなカタマリ(チャンク)』にまとめて記憶する」というやり方です。
「そんな難しいこと、うちの子にできるかな?」と思われるかもしれませんが、実は私たちも普段から無意識にやっていることなんです。
例えば、電話番号を覚える際、「09012345678」と11桁の数字を一度に覚えるのは大変ですが、「090ー1234ー5678」とハイフンで区切ることでスッと頭に入ってきませんか?これは、バラバラな数字を3つの「カタマリ」として捉え直しているからです。この「カタマリにする力」を勉強に応用するだけで、一度に覚えられる量が驚くほど増え、暗記がグンと楽になるんです。
チャンク(情報のまとまり)を作る3つのヒント
お子さんが暗記で困らないために、まずはこんな「まとめ方」をアドバイスしてあげましょう。
①「仲間」で分ける(関連づけ)
バラバラの単語を、同じテーマや種類ごとにグループ分けする。
②「お話」にする(物語化)
覚えたい言葉をつなげて、一つのストーリーにします。
➂「リズム」に乗せる(語呂合わせ)
覚えやすいフレーズや、歌のようなリズムに変えます。
【実践】今日からできるチャンキング勉強法3ステップ
チャンキングは、どんな教科にも使える便利な方法です。ここでは、今日から試せる「3つのステップ」をご紹介します。
ステップ1| 情報を「意味のあるまとまり」に分ける
まずは、覚えたいバラバラな情報をただ眺めるのではなく、「仲間探し」から始めましょう。
英単語なら
「Apple, Orange, Banana」を『果物グループ』、「Cat, Dog, Bird」を『動物グループ』というふうに分けてあげます。
歴史なら
「織田信長」について覚えるとき、「戦い」「行った政治」「周りの人物」というふうに箱を分けて整理します。
ステップ2|物語や語呂合わせで「チャンク化」する
次に、分けた仲間たちを、もっと覚えやすい「一つのカタマリ」にします。
例えば、理科の元素記号なら
「水素(H)」「ヘリウム(He)」「リチウム(Li)」をバラバラに覚えるのは大変ですが、「『水兵(H・He)さんの、リー(Li)くん』」という一つの言葉にしてしまいます。脳は「水兵さんのリーくん」という一つのキャラクターとして、まるごと記憶してくれるんです。
ステップ3|チャンクを「つなげて」全体を覚える
最後に、作ったカタマリ(チャンク)同士を、鎖のように繋げていきましょう。
続きを覚えるときも
「水兵さんのリーくん」の後に、「『僕(B・C)の(N・O)船(F・Ne)……』」というふうに、次の言葉を繋げます。
「次はどうなるんやった?」とお母さんがクイズのように聞いてあげると、お子さんも楽しみながら覚えられますよ。

チャンキングの効果を最大化する3つのコツ
せっかく作った「カタマリ(チャンク)」を、もっとしっかり脳に刻み込むための、ちょっとした工夫を3つお伝えします。
目(視覚)で楽しむ工夫をプラス!
グループごとにペンの色を変えてみたり、隣に小さくイラストを描いてみます。目で見ても楽しめるようになると、脳への印象がより強くなるでしょう。
耳(聴覚)からも覚えよう!
作ったカタマリを、声に出して読んでみてください。自分の声が耳からも入ってくるので、手で書くだけよりもずっと記憶に残りやすくなります。
お母さんに「ミニ授業」をしてみる!
お子さんに先生役になってもらいましょう。「へぇ~、そんな風に分けたんや!お母さんにも教えて!」というように、敢えて教えさせることにより、より記憶として定着しやすくなります。

まとめ:チャンキングは「賢い暗記の設計図」
チャンキングという方法は、ただ単に無理やり暗記するためのテクニックではありません。「どうすればもっと楽に、効率よく覚えられるのか?」と、お子さんが工夫して考える「賢い学びの習慣」そのものなんです。
この方法を身につけることは、自分だけの「暗記の設計図」を手に入れるようなものです。どんなに難しくて大量の情報が目の前に現れても、自分の手で「これなら覚えられる!」という形に組み立て直す力が、お子さんの中に育ちます。
ご家庭の声
うちの息子は、テスト前になると『あ~もう無理!』『覚えられへん!』とプチパニックになってしまいます。私も、『だからもっと早くからしなさいって言ったのに』と、ついつい小言を言ってしまい、毎回ケンカになっていました。こんなやり取りばかりだと親子関係が悪くなると思ったので、えーるさんに家庭教師を頼むことにしました。来てくれた先生は、覚えるポイントや、暗記のコツなどを丁寧にアドバイスしてくれて、息子が答える度に『正解‼』『おしい!』とクイズ感覚で楽しく教えてくれました。これまで全部必死に詰め込もうとして、失敗していた息子でしたが、先生の指導により『何かわかってきた!』と、コツをつかんだみたいです。成果はもちろんですが、何より息子が楽しそうに勉強してくれることが、母親として一番嬉しいです。
奈良市 中2 Sくんのお母さんより
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