中学生の不登校からの復帰と自己再発見への道

中学生の不登校からの復帰と自己再発見への道

「学校に戻れたら…」という希望の先にあるのは、“元の生活に戻る”というよりも、“自分らしい新しい一歩”かもしれません。

不登校の時間は、子どもが「自分ってなんだろう？」と、心の中でゆっくり自分と向き合う時間でもあります。
そしてその過程には、自己再発見という、これからの人生を支える大切な成長が詰まっています。

今回は、これまでのえーるの経験をもとに、「ただ復帰する」のではなく、「自分らしく歩み出す」ための、お母さんができる５つのサポートをご紹介します。

１．親子で“話しすぎず、話しすぎない”関係をつくる

不登校をきっかけに、親子のコミュニケーションが増えるご家庭も多いですが、一方で「話さないと」と、頑張りすぎると、かえってお子さんの心は閉じてしまうこともあります。

ポイントは、“安心できる沈黙”がある関係性を目指すこと。たとえば、

• 同じ部屋でただ一緒に過ごす
• 天気やニュースなどの他愛もない会話から始める
• 「聞く」よりも「聴く」に意識を向ける

お子さんが「何も言わなくても、わかってくれてる」と感じられるような関係性が、自己を見つめ直す土台になります。

２．興味の「点」を広げて、可能性の「線」につなげる

自己再発見の大きな鍵は、「自分ってこれが好きかも」と思える瞬間をつかむこと。でも、それを見つけるには、いろんな“きっかけ”に触れることが必要です。

例えば、絵を描いたり、音楽を聴いたりつくったり、簡単な料理をしたり、ペットと遊ぶなど。これらの“点”を、親子で少しずつ増やしていきましょう。

そして、「なんでそれが好きなの？」と一緒に深掘りしてあげることで、「好き」➡「得意」➡「将来活かせそう」と、いう線が見えてくるかもしれません。

本当に好きなことが仕事になればこれほど幸せなことはありませんよね。

３．成長は“結果”ではなく“気づき”で見守る

自己再発見は、テストの点数や登校日数のように、すぐに目に見える成果ではありません。

「今日は少し前より落ち着いていた」
「自分から動こうとする様子が見えた」

そんな、心の変化や態度の変化こそが“成長”のサインです。つい「ちゃんと復帰できるか」に目が向いてしまうこともありますが、今しかない“心の土台づくり”を、お母さんがしっかり見守ってあげてください。

実は、こういったお子さんのちょっとした変化に気づいてあげることこそが、親子の関係をより深めることになります。

４． 「やってみたい」を応援する、でも任せすぎない

お子さんが少し前向きになって「これやってみたいかも」と言い出したとき、大事なのは「ちょうどいい距離感」での応援です。

• 習い事で必要な道具を一緒に買いに行く
• やっている間じゃ見守っておく
• 成果ではなくプロセスをほめてあげる

すべてを任せきると不安になってしまい、逆に管理しすぎても息が詰まるでしょう。「ちょっと背中を押して、でもいつでも見守っているよ」という姿勢が、お子さんの“やる気の芯”を育ててくれます。

この絶妙な距離感は親子だからこそ保てるのです。

５． 未来の話は、“答え”じゃなく“問いかけ”から

「この先、どうしたい？」という質問を、すぐに答えられる子はそう多くありません。

でも、「どんな自分になれたら嬉しい？」「どんな毎日が気持ちよさそう？」といった感覚ベースの問いかけなら、お子さんも自然に考えることができます。

将来の具体的な進路ではなく、“こうありたい”というイメージを持てることが、復帰や学びへの原動力になるのです。

えーるで教えている生徒に進路を訪ねる時なども、「高校どこ行きたい？」と聞いても「まだ決まっていない」と返ってくることが多いです。そんな時は「どんな制服の学校がいい？」「○○部くのか答えてくれる子は多いです。

【まとめ】「戻る」ではなく「見つける」

不登校からの復帰は、「前と同じ状態に戻ること」ではなく、「今の自分にできる一歩を、自分の足で見つけていくこと」です。

お母さんがそばにいてくれるだけで、お子さんはきっと、自分の中にある“これからの光”を見つけていけます。そしてもし、その途中で迷ったときは――私たち「家庭教師のえーる」が、心を込めてサポートさせていただきます。相性の良い家庭教師が、お子さんの目線になり寄り添いながら、一緒に前に進みます。

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