2026年8月12日更新

わが子と「向き合う」とは、行動を正したり無理に変えたりすることではありません
「学校に行かず、ずっと家で過ごしている子の姿を見ると、焦りからつい小言を言ってしまう」
「これ以上甘やかしてはいけないのか、もっとビシッと接するべきなのか、正解がわからない…」
お子さんが学校へ行けなくなってしまったとき、毎日の接し方に悩み、「私のせいでこうなってしまったのでは」と自分を責めてしまうお母さんは少なくありません。
ですが、ここで私たちが大切にしたい「向き合う」という言葉の意味は、決して「お子さんを無理やり説得して学校へ引き戻すこと」ではありません。一番大切なのは、「今、この子が心の中で何を感じ、どんな痛みに耐えているのか」を、先入観を持たず、ただそのまま受けいれて共感してあげることです。
実は、誰よりも「学校に行けない自分」を責めているのは、ほかならぬお子さん自身です。そんな心身ともにボロボロの状態のときに、一番の味方であってほしいお母さんから「早く原因を突き止めないと」「何とかして解決しないと」と焦る気持ちを向けられてしまうと、お子さんは自分の居場所を失い、ますます殻に閉じこもってしまいます。
まずは何よりも、「どんな状況のあなたでも、お母さんはあなたの味方ですよ」という無条件の安心感を、温かい態度で示してあげてくださいね。

お子さんの凝り固まった心が少しずつほぐれていく、3つの「優しい向き合い方」
どう接していいか迷ってしまう日々に、今日から少しだけ試してみてほしい3つのヒントをご紹介します。
① すぐに「理由」を求めず、ただ穏やかな時間を一緒に分かち合う
「なんで学校に行かれへんのよ?」と原因を探ろうとすると、すでに神経をする減らしているお子さんは、自分を守るためにますます心を閉ざしてしまうでしょう。
具体的な関わり方
問い詰めるような言葉はいったんお休みして、日常の他愛のない会話を楽しんだり、同じ部屋でテレビや動画を見ながらただ静かに時間を共有することから優先してみましょう。
期待できる効果
親御さんからの「何とかしないと」という焦りやプレッシャーがなくなることで、お子さんは心がふっと軽くなり、ようやく安心して自分自身を休ませることができるようになります。
② 学校の成績以外にある「毎日のささやかな頑張り」に光を当てる
不登校の時期は、学校に行っていないという事実だけで、お子さんの自己肯定感が底まで落ち込んでしまっていることが少なくありません。
具体的な関わり方
「今朝は自分で起きれたね」「お皿を片付けてくれてありがとう」など、日々の生活の中にある小さな行動や、当たり前にできていることに目を向けて敢えて言葉にして伝えてあげましょう。
期待できる効果
「自分なんか何の価値もない」といったマイナスな思い込みを持っていたとしても、それが少しずつ和らぎ、「自分は今のままでも居ていいんや」というポジティブなエネルギーに変わります。
③ 「先生」や「カウンセラー」の役割まで、お母さんひとりで背負わない
親御さんが「私が勉強を教えてやらないと」「この子を正しい道に導かないと」と、すべてを一人で抱え込んでしまうと、親子ともに追い詰められてしまいます。
具体的な関わり方
お勉強の遅れや進路への不安は、家庭教師のような信頼できる「第三者」にお任せしてみましょう。
期待できる効果
「勉強のことで子どもと毎日バトルしなくてすむようになった」という心の余裕が生まれると、お母さんは純粋にお子さんの心に寄り添う存在に戻ることができます。ギクシャクしがちだった親子関係も、自然と穏やかさを取り戻していきますよ。
まとめ:お母さんの「ホッとした笑顔」こそが、何よりも心強いサポートになる
不登校のお子さんとどう向き合えばいいのか、完璧な正解を探そうと必死になりすぎてしまうと、お母さん自身の心もすり減ってしまいます。
ですが、どうか忘れないでください。お子さんにとって一番の安心であり、最高の救いは、お母さんが自分自身の時間を大切にし、毎日を穏やかに、笑顔で過ごしている姿そのものです。
「私の接し方が悪かったんかも…」と一人で背負い込んで悲しむのはおしまいにしませんか。お母さんご自身にゆとりが生まれたとき、お子さんに向けるまなざしや言葉は、自然と温かくなっていきますよ。

ご家庭の声
中学1年生の冬に、娘が『朝起きると体がダルい』と言うようになり、だんだんと学校へ行かなくなっていきました。当時の私は焦るあまり、『どうしたん?』『みんなは頑張ってるよ』と毎日のように問い詰めたり、なんとか理由を聞き出そうと必死になっていました。その結果、娘はどんどん心を閉ざしていき、笑顔も消えてしまいました。
そんなとき、知人の紹介でえーるさんに家庭教師をお願いすることになり、担当の女性の先生が来てくれました。
その先生は『お母さん、一旦学校のことは一切忘れてあげてくださいね』と言ってくれました。先生のその言葉にハッとさせられ、それまで毎日繰り返していた問いかけをやめることにしたんです。
最初は気まずい空気が流れましたが、数週間ほど私が学校の話をいっさい口にせず、ただ娘の話を聞くだけに徹していたところ、娘の表情がだんだんと柔らかくなっていきました。
そしてある日の夜、娘がリビングのソファにやってきて、『来週から一旦保健室登校してみる』と、自分から言ってきたんです。そのとき、私が『何とかして直そう』と力ずくで向き合っていた頃とは違い、今度は本当の意味で娘の心に寄り添えたんだと実感して、胸が熱くなりました。あのとき、先生が冷静に道標を示してくれたおかげで、私と娘の間に笑顔が戻ってきました。先生には本当に感謝しています。
中学2年生 Mさんのお母さん
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