2026年6月21日更新

「最近なんとなく元気がないけど、学校で何かあったんかな…」
「理由を聞いても教えてくれない。もしかしてイジメられている?」
お子さんが学校へ行かなくなると、お母さんは真っ先に「イジメ」の二文字がよぎり、不安になってしまうことがあるかもしれません。文部科学省の調査でも、不登校のきっかけとして「友人関係のトラブル」は常に上位に挙がり、決して珍しいことではありません。
しかし、不思議なことに、そんな苦しい状況にあるお子さんほど、一番の味方であるはずのお母さんやお父さんには、本当のことを隠そうとする傾向があります。
この記事では、お子さんがなぜ「親には言わない」という選択をしてしまうのか、その心の奥底にある思いについてお伝えします。あわせて、私たち家庭教師のえーるが、どのようにしてお子さんの心を開き、本音を引き出しているのかについても詳しくご紹介します。
なぜ?「親には言えない」お子さんの切実な心理
お子さんが悩みを抱えていると気づいたとき、お母さんとしては「何でも話してほしい」と願うのが自然ですよね。しかし、お子さんが頑なに口を閉ざすのには、本人なりの葛藤や切実な理由があるからです。
「親を悲しませたくない」という優しさから
イジメられていることを打ち明けたら、お母さんが傷ついたり、悲しんでしまうかもしれない。そんなふうに親を思う気持ちが強い子ほど、「自分が我慢すればいい…」と考え、一人で抱え込んでしまうことがあります。
「自分が情けない」という自己嫌悪
「なんで自分だけが……」と、イジメられる自分を責め、恥ずかしさや無力感から誰にも知られたくないという気持ちが強くなるケースです。自尊心が深く傷ついている状態なので、自分の弱さをさらけ出すことに恐怖を感じ、心を閉ざしてしまいます。
「事態が悪化する」という恐怖から
親が学校へ相談したり、介入することで、イジメの状況が余計に大きくなり悪化するのではないか――。そんな不安も強くあります。「騒ぎが大きくなると、もっと自分の居場所はなくなる」という恐怖心から、解決を望むよりも状況に耐える道を選んでしまうのです。

近年のイジメの傾向:見えにくい「SNSのトラブル」
最近のイジメは、かつてのように教室という限られた空間の中だけで行われるものとは限りません。むしろ、大人の目が届かない「スマホの中」に、より深刻で逃げ場のない世界があります。
SNS上での誹謗中傷
以前はグループで一緒に過ごすことが当たり前だったものが、知らないうちに自分だけ外されたり、悪意のあるメッセージを書き込まれたり…。 かつてなら帰宅すれば心休まる時間であったはずなのに、今は24時間いつでもスマホを通じて攻撃にさらされる環境があり、現代のお子さんの心は四六時中休まる暇がありません。
表面化しにくい「静かなイジメ」
あからさまな罵声や暴力といった目立つ攻撃ではなく、意図的に無視をされたり、ひそひそ話、巧妙な仲間外れなど、周囲や大人には気づかれにくい「静かなイジメ」が増えています。攻撃が目に見えにくいため、お子さん自身も「自分が過敏に反応しすぎかも…」と悩み、自分を追い詰めてしまいがちです。

イジメによる不登校から、心のエネルギーを回復させる3段階
不登校は、傷ついたお子さんが自分自身を守ろうとする、いわば「防衛反応」の行動です。無理に学校へ復帰させようとするよりも、停滞してしまったエネルギーを、以下のようにで少しずつ蓄えていくことが大切です。
【休息期】まずは安心できる場所で心身を休める
心身ともに限界を感じているとき、最も必要なのは休息することです。「無理に学校へは行かなくていいからね」というお母さんの言葉は、追い詰められたお子さんにとって何よりの救いになります。まずは家庭を、お子さんにとって100%安全で安心な場所にしてあげてください。
【蓄積期】家族以外の「心許せる存在」との触れ合い
お子さんが少しずつ家庭内で落ち着きを取り戻してきたら、親や家族といった身内以外の人と関わらせてみましょう。ただし、学校の先生や関係者は避けたほうがいいかもしれません。全く利害関係のない「第三者」との接点を持つことがポイントです。信頼のおける親戚や、大学生の家庭教師など、お子さんが自然体でいられる相手との交流を通じて、少しずつ家族以外との接点を増やします。
【活動期】自分らしいペースで「やりたいこと」をする
少しずつ外の世界や新しい刺激に目が向き始めたら、いよいよ再スタートする時期です。勉強でも趣味でも、お子さんが興味を持てることに挑戦し、「自分にもできる!」という小さな成功体験を積み重ねていきましょう。この「自分らしさを取り戻す感覚」こそが、これから歩んでいくための自信につながります。
家庭教師という「第三者」だからこそ引き出せる本音がある
学校の先生のように指導する立場でもなく、親のように心配のあまり先回りしてしまう存在でもない――。お兄さん・お姉さんのような距離感で接してくれる大学生の家庭教師は、不登校のお子さんにとって、家族や学校の先生には見せない「ありのままの自分」をさらけ出せる存在です。年齢が近いからこそ、多くの生徒さんが「この人になら言える」「話しやすい」と心を開いてくれます。
「評価される恐怖」がない安心感
成績や生活態度を判断したり、学校のルールを押し付けたりすることがないため、家庭教師は対等な関係を築ける存在です。「勉強ができない自分を見せたら恥ずかしい」という気持ちや、プレッシャーから解放されるので、安心して「ここがどうしても分からへん」「実はこれが苦手で…」と、弱音を吐いたり、素直な気持ちを打ち明けてくれるようになります。
勉強を「対話のきっかけ」にする
先生と机を並べて勉強する時間は、単に学習するだけの場ではありません。趣味のゲームや流行の話をしたり、楽しく勉強を進める中で、お子さんの緊張は少しずつ解けていきます。そんな自然なやり取りの中で、ふとした瞬間に学校での辛い体験や、これまで溜め込んできた悩みや不安をこぼしてくれるケースは少なくありません。
お母さんとお子さんの「橋渡し役」
お子さんが打ち明けてくれた悩みや現状について、お母さんに伝えておくべきことは、プライバシーを大切にしつつ、共有していきます。
「実は、こういうことで悩んでいるみたいですよ」「こういったサポートが必要かもしれませんね」と、先生が間に立つことで、家庭内でのコミュニケーションがスムーズになり、お互いの心が少しずつ歩み寄れるようお手伝いします。
ご家庭の声
息子は中学2年生の春頃から、朝になると腹痛を訴えて学校を休むことが増えてきました。私が『何かあった?』と聞いても、息子は『何もない』と口を閉ざし、部屋に閉じこもるようになってしまいました。思春期というのもあり、反発されるのが怖くて、どう接していいのか途方に暮れていました。それで、えーるさんに家庭教師を依頼し、男性の先生を紹介してもらうことになりました。担当してくれた大学生の先生は、息子の好きなゲームや野球の話をしたり、まずは息子がホッとできる時間を作ってリラックスさせてくれるよう務めてくれました。
しばらくして、先生から『実は、クラスのお友達からメッセージアプリで心ないやり取りをされていたようです』とそっと教えてもらいました。息子は、私に心配をかけたくない一心で、一人でずっと耐えていたようです。今では先生が息子のペースを大切にしてくれるおかげで、無理のない範囲で少しずつ勉強を再開できています。息子にとって、『良き理解者』であるお兄さんのような先生の存在は、心を開くきっかけになり親としても心強いです。あの時、勇気を出して相談して本当に良かったです。
吹田市 中学3年生 Kくんのお母さん
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